これまで「アドベンチャー」というものは山や海などの自然の中で命がけで行うという捉え方が一般的でした。 そして多くの人が自分とは関係ないものとして見過ごしてきたのです。
ところが「アドベンチャー」には人を育てるうえで大変な価値のある宝物であるということがわかってきました。とりわけ人と人との関係で最も大切な「人を信頼するこころ」は、アドベンチャーをベースとする環境では容易につくり出すことができます。アドベンチャーには更に自己との対峙、葛藤、自分自身に対する挑戦、仲間との協力、成功体験、達成感など人間の成長に生かすことができる性質がたくさんあります。私たちはこうした環境を設定し、人が人間として成長するための「気づき」を効果的に体験するための手法も開発してまいりました。
プロジェクトアドベンチャープログラムとは、
人の器を大きくすることを目指し人の成長を目指すプログラムです。
人は様々な「気づき」を経て成長していきます。人が成長するためには「信頼関係」がなにより大切で、信頼関係づくりはチームビルディングでもあります。信頼関係は学習の環境としても最も大切なもので、気持ちが閉じられたままでは、成長のための「気づき」はうまれません。時には、自分の限界を超える挑戦をすることも成長のためには必要です。そのような挑戦をささえてくれる仲間の存在であり、「気づき」を成長に導くのがプロジェクトアドベンチャープログラムです。
プロジェクトアドベンチャーの3つの理念
3つの要素が相互作用して成長と変革を促します。
プロジェクトアドベンチャー(PA)プログラムでは、次の3つの考え方を基本理念としています。これらが相乗的に作用することで、効果を最大限に高めることができます。
Full Value Contract(FVC)【フル バリュー コントラクト】
プロジェクトアドベンチャープログラムでは、プログラムを始める前に簡単な約束をしてもらいます。
これをフルバリューコントラクトといいます。これは、お互いの努力を最大限に評価するという約束です。
つまり、「自分を含めたメンバーをけなしたり、軽んじたりしない」、具体的には「お互いの心の安全と身体の安全を守る」、「自分に正直である」、「ネガティブなことにこだわらない」などがあげられます。
Experiential Learning Cycle【体験学習サイクル】
体験学習のサイクルは、David Kolbが提唱した理論を土台にしています。
①実際の体験、②ふりかえりを含む観察、③(抽象的な)概念化、そして、④積極的な実験(適用)という、プロセスをプロジェクトアドベンチャープログラムの学びの基本としています。
今の体験で、「何が起こったのか?、何を感じたのか?」「そこから何を学べるのか?」「この体験を次にどう生かせるか?」といったことについて、みんなで話し合う過程を通して、それぞれが体験の重要性に気づくだけでなく、実社会と関連付けることにより、体験から得られる学びはより深くなります。
Challenge By Choice(CBC)【チャレンジ バイ チョイス】
プロジェクトアドベンチャープログラムには強制はありません。
挑戦への選択の自由が常に保証されています。個人の挑戦レベルとその方法は、自分自身が決定します。
また、自分が挑戦を選択しなかった場合でも、グループから外されるのではなく、グループの仲間にどのような方法で協力できるのかを考えることも選択のひとつになります。